2008年7月18日金曜日

安藤忠雄のサイン本

安藤忠雄の講演会に行くと、その後に書籍の即売会とサイン会があることが多い。私も過去に2回ほど書籍を購入してサインをしてもらった。

















サインをしている時の安藤はニコニコしており、とても楽しそうだ。サインもただ自分の名前を書くだけではない。書籍の購入者の名前と安藤建築のイラストまで書き添えるという、大変にサービス精神旺盛な対応なのである。サインをするのはサイン会だけではない。紀伊国屋や旭屋のような一般の書店で売られている本にもサインとイラストが描いてあるのをよく見かける。多忙なはずの毎日なのに、著作へのサインにかなりの時間とエネルギーを費やしているようだ。

安藤の性格については、気難しいとか、怖い人のように言われる事があるようだ。過去に「細工谷の家(野口邸)」の建築を取材したNHKのドキュメンタリー番組で、安藤がスタッフをどつく場面が放映されたらしい。こういうエピソードが積み重なってイメージが出来上がっているのだろう。しかし私の限られた講演会とサイン会の経験から受ける印象は全く逆だ。少なくとも希望者全員のみならず、誰が買うとも知れない本まで含めて、イラスト付きでサインをするのは並大抵ではない。彼の読者への思いと実直な性格が伝わってくる。
















私の手元にはサイン本が4冊ある。残念なことに2冊でイラストが同じ題材になっている。彼の代表作である「光の教会」である。もちろん私は安藤にサインをしてもらえただけでも嬉しい。だがサイン会では常連の客も多いらしく、年配のご婦人には「安藤先生、今度は住吉の長屋にしてね」などとイラストに注文までつけている方もいた。とても私にはできそうにないが、安藤忠雄は快く笑顔で応じていた。

サイン会では新刊を中心に以下の本が売られていることが多い。残念ながら即売会で売っていない本にはサインはしてくれないようだ。
  • 「安藤忠雄の建築1 House & Housing」、2007年3月初版発行、安藤忠雄著、TOTO出版
  • 「安藤忠雄の建築2 Outside Japan」、2008年1月初版発行、安藤忠雄著、TOTO出版
  • 「建築を語る」、1999年6月初版発行、安藤忠雄著、東京大学出版会
  • 「連戦連敗」、2001年9月初版発行、安藤忠雄著、東京大学出版会
  • 「安藤忠雄 建築手法」、2005年2月初版発行、二川幸夫発行、A.D.A.Editor Tokyo
書店で安藤の新刊を見ても我慢して買わないようにしている。安藤の本はなるべく図書館で借りて読み、即売会で買うのである。どうせならサイン本が欲しいではないか。

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